タイ法務改正動向 :デュアルユース品に関する輸出管理規則の撤回

タイ内閣は、世界的な安全保障やテロ対策強化の潮流を踏まえ、デュアルユース品(軍事用途に利用可能な民生製品)の輸出管理に関して複数の工業省及び商務省通(以下「本通達」)を発行していました。

本通達では、輸出前に輸出ライセンス取得が必要な製品群(リスト1)、輸出時申告と自己確認手続きのみで輸出が可能となる製品群(リスト2)の2段階の輸出管理を予定していましたが、別途制定された大量破壊兵器及び関連貿易管理法(The Trade Controls on Weapons of Mass Destruction (TCWMD) Act)との整合性担保のため、実際の適用が延期されていました。そして2019年11月にタイ内閣は最終的に本通達を撤回することを公表しました。

 今後は、デュアルユース品輸出管理に関して、TCWMD法の2020年からの施行を踏まえて新たな通達が発行される見込まれています。(上記のリスト1,2のアップデートも想定されます。)

 デュアルユース品の輸出を行う事業者は、今後の動向に留意が必要です。

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 (2020年1月作成)

 

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